2019年4月1日月曜日

怪我でも病院行かない白鵬の怪、五輪まで8場所連続休場計画も

怪我でも病院行かない白鵬の怪、五輪まで8場所連続休場計画も


 大相撲春場所千秋楽では、貴景勝と栃ノ心がそれぞれ大関昇進と陥落をかけてぶつかり合い、正真正銘のガチンコ相撲に館内は沸いた。
 ただ、その2番後の結びの一番で“異変”は起きた。
 15回目の全勝優勝のかかる白鵬が、鶴竜とまみえたモンゴル横綱決戦。まず鶴竜が押し込むと、白鵬がすくい投げを打って左四つに。そこから攻防を繰り返し、1分を超えた“大相撲”は、白鵬が右から下手投げを打って決着。しかし──。
「NHKの実況はしきりに盛り上げていましたが、土俵を広く使い、寄ったり戻ったりを繰り返すのは巡業でよくあるパターンですよ」
 若手親方はそう評す。
 その一番では、白鵬が土俵下正面の観客席へ倒れ込み、右腕を抱えて顔をしかめながら起き上がった。表彰式でも、賜杯を受け取るのに手助けを受け、「優勝と引き換えに右腕を負傷した姿」が全国の視聴者に印象づけられた。
◆奇妙な怪我の真相は


 ところが、この“大ケガ”には疑問が複数あがった。千秋楽の中継で解説を務めた北の富士氏は、取組後の白鵬を見ながら、「(右上腕が)へこんでいないな。切れるとへこむんだけどな」と感想を漏らしていた。
 一方、翌朝の会見で白鵬は、「(筋肉が)切れていると思う」と重傷を強調。にもかかわらず、「病院には行かない。3~4日は休んで考えたい」と説明したのだ。
 ケガをした“瞬間”の話も奇妙だ。表彰式では「最後、投げに行った時」と答えていたが、一夜明けた会見では「(立ち合いの)最初の頃」と話が食い違う。前出・若手親方がいう。
「上腕二頭筋を痛めたのは事実だと思う。ただ、あまりに大袈裟。(何度も休場した)貴乃花や稀勢の里を意識してのもので、来場所以降に休む“布石”ではないか」
 白鵬は「2020年東京五輪の開会式での土俵入りが悲願」と公言してきたが、最近は衰えが隠せない。「休場」と「優勝」を交互に繰り返すような状況だ。
「力士寿命を延ばすことだけを考えれば、休場を挟むのは有力な選択肢。ガチンコ全盛で、本場所の土俵は負傷リスクが大きい。白鵬には、千代の富士の持つ横綱としての最年長優勝記録(35歳5か月)の更新という目標もあり、“五輪土俵入り”の後の来年9月場所で優勝すれば塗り替えられる。東京五輪までのあと8場所、“どう休みながら乗り切るか”と考え出すのは自然なことだろう」(協会関係者)


 本来、休み続ける横綱は引退だが、今は初場所で引退した稀勢の里の“前例”がある。
「稀勢の里は横綱になって最初の場所での優勝と引き換えに左大胸筋を負傷し、翌場所から途中休場を含めて8場所連続で休んだ。遡れば貴乃花が2001年5月場所で優勝と引き換えに右膝を負傷し、7場所連続で全休した例もある。つまり、東京五輪までの『8場所』というのは、休場続きでも引退せずに済む期間ということになる」(ベテラン記者)
 実際、千秋楽翌朝の白鵬は「なんとなく稀勢の里の気持ちがわかる」とコメントし、わざわざ自分のケガと重ね合わせてみせた。
「稀勢の里がケガに苦しんでいた時は、白鵬が先んじて休場を表明し、稀勢の里が“上位陣が揃って不在というわけにはいかない”と強行出場せざるを得ない状況を作り出しているフシもあった。今の一番人気は貴景勝ですが、同様に“ガチンコ場所の負傷リスクはお前が負え”とばかりに休む展開が考えられる」(同前)
※週刊ポスト2019年4月12日号

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